新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
本年も、皆様のご期待に添えますよう、一同、より一層努力してまいります。
2024年度は、変化を恐れず、積極的に挑戦していく年と位置付けたいと思います。
2019年以来の動的審査出場を果たし、これまでの結果を更新できるよう尽力して参ります。
——————-1月の月間報告——————-
この度は、Tokai Formula Clubの1月度活動をご報告させてただきます。
1月は、カーボンモノコック雌型のインフュージョン作業、エンジンベンチに向けた最終調整、
サスペンション取り付けの点のブラケットの制作、マシンの形を作っていくパーツが仕上がって参りました。
また、3・4年生から1年生への業務引き継ぎも行い、着実と活動を行っております。
シェイクダウンに向けて力強く動き出せた一月となりました。
以下に各班の活動報告をさせていただきます。
エンジン班
エンジンベンチに向け、ベンチ台と動力計の芯出し作業を行いました。
初回持ち込み時、大幅なズレを確認したので、後日ベンチ台の修正を行い対処しました。
また排気系のパーツも製作を進めており、自作治具をチタンパイプのフレア加工を行っております。
2,3月にはエンジンベンチを開始し、定量的にエンジンの評価を行って行きたいと思います。
(↑動力系芯出しの様子)
(↑フレア加工中のチタンパイプ)
エアロ・ボディ班
ショルダーハーネス部のカーボンの試験を行いました。
幅を以前の2.5倍に増やすことによって、1.5倍以上の耐荷重性能を得ることができました。
これによってハニカムの座屈を発生させにくい設計をより定量的に行うことができるようになったと考えております。
またモノコックボルト締結部のインサートの材料、寸法の確定させました。インサートは長さを増すにつれて、
パネル最弱面にアルミとインサートの結合部が近づくことによって応力が集中する特性があることが判明しました。
それを元に「最弱面からの距離を保ちつつ、面積を増やせるような設計」という発想に基づき、
60mm×60mm ベークライトインサートを選定しました。
(↑ショルダーハーネス引き抜き試験の様子)
(↑選定したベークライトインサート)
以前より作業の続いていた、カーボンモノコック雌型のマスター作業ですが、1月末にVaRTM作業に入ることができ、1/31に作業をすべて完了することができました。
型が入る大きさのバッグを用意し、空気が漏れぬよう細心の注意を払い作業を行います。
樹脂と硬化剤との配分についてですが、樹脂に対して35%の分量で硬化剤を混ぜています。35%以上硬化剤を混ぜると、硬化時間が急激に短くなることが確認されており、弊チームで適切な配分を検討した結果、35%を採用しました。
この後脱型作業を行って参りますが、引き続き気を引き締め作業に取り組んでまいりたいと思います。
(↑雌型作成の図)
サスペンション班
A7075材を用いて、フロントブラケットの製作を行いました。
切削工程の組み立て、測定精度、どれを取っても難しく感じました。
今後の設計で製作性を考慮したパーツを作る必要があると強く実感したと同時に、
2月から開始予定のコスト審査に向けた図面起こしがいかに大変な作業であるかどうかを、知ることができました。
(↑完成したサスペンションブラケット)
新年になり、新たな検討内容に強い根拠を持たせるべく、サスペンションのモデリングを実行しました。より現実に近い車両モデルでの性能設計を可能になりました。下図は車両走行時の入力による各コンポーネントの変位を表記したものです。
これからシェイクダウンに向けて、各センサーとシミュレーションの比較を繰り返し、
運動性能の最適化と設計の妥当性について証明していく作業をして参ります。
(↑ホイール上下の変位、ARB変位,スプリングの変位シミュレーション結果)
——————-最後に——————-
遅くなってしまいましたが、大まかに1月の活動を報告させていただきました。
シェイクダウンに向けてパーツの完成が確認できるなど、モチベーションが上がるひと月であったと思います。
まだまだ至らない点が多く、例年より時間がかかってしまう箇所も発生していますが一つ一つ対処し挑戦的に活動に励んで参ります。
今年も活動できているのは、大学職員や多くのスポンサー様、OBの皆様方のご支援があっての物です。
そんな方々の期待を背負い、一同尽力して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
広報 村松
Leave a Reply